どうせ働くなら条件の良いほうで働きたいけど、パートと派遣はどっちが上なんだろう。
働きやすさならパートがいいのかな?派遣は何だかハードルが高い感じするし……。
今回は、パートと派遣はどっちが上か知りたいアナタに向けた記事です。
パートと比較される派遣は一般的に「登録型派遣」のことを指します。
私が勤めていた店舗ではパートさんと派遣スタッフが一緒に働いていました。
そのため、ある程度信憑性のあるお話ができます。
【今回の記事をまとめるとこんな感じ】
- パートと派遣の違いがわかり、自分にとってどっちが上か判断できます。
- パートと派遣のメリット・デメリットがわかり理解が深まります。
- パート・派遣ごとに使える求人サイトがわかります。
今回の記事の読めば、就職後のミスマッチも防げて不安もなくなりますよ。
まとめではパート・派遣それぞれに特化した求人サイトもご紹介するので、良かったらチェックしてみてくださいね!
パートと派遣はどっちが上なの?
結論から言いますが、パートと派遣のどっちが上と感じるのかは「人による」です。
パートは勤め先の会社、派遣は派遣先の会社ではなく所属する派遣会社でそれぞれ雇用主が異なります。そして、給与や福利厚生の条件等は会社ごとの契約で決まるからです。
パートと派遣のどっちが上かを考えるよりも、アナタにとってどちらが働きやすいのかを考えるほうが大切ですね。
パートと派遣の違いは大きく分けて5つです
パートと登録型派遣は一見すると似ていますが、5つの項目で違いがあります。
- 雇用の種類
- 業務内容
- 契約期間
- 時給
- 福利厚生
それでは順番に見ていきましょう!
① 雇用の種類
パートと派遣の一番の違いは雇用契約の種類です。
パートは勤め先と直接契約します。
会社の求人に直接応募して面接後、契約するという間に仲介が入らない契約です。
一方で派遣は、勤め先ではなく派遣会社と雇用契約します。
間に派遣会社が挟まっているため、派遣は勤め先の会社とは間接契約を交わしている状態ですね。
派遣で働く場合、業務上困ったことや悩みがあれば派遣会社へ相談するのが一般的です。
② 業務内容
パートとして働くと、求人に記載されている以外の仕事も頼まれるようになります。
なぜなら、パートは会社の一員として常に柔軟な対応が求められるからです。
販売の話で例えるなら、「レジ業務」と求人票に書かれているのに気が付けば商品の発注をしていた!なんてこともよくあります。
逆に、パートよりも業務内容がはっきりしているのが派遣。
派遣の場合、契約書に書かれている業務はしてはならない決まりとなっているからです。
先ほどと同じ例えを出すと、「レジ業務」のみ契約書に記載されているのなら、会社の上司は派遣スタッフに対して、商品整理や伝票処理を任せてはいけないということですね。
③ 契約期間
契約期間もパートと派遣では異なります。
パートは勤務先との直接契約により、基本的に自分から辞める意思を伝えない限りは働き続けることができます。
しかし派遣の場合は勤め先との契約期間があり、期間が満了すれば次の派遣先で働くことになります。
また、派遣は更新が3ヶ月ごとに行われるのが一般的です。
更新1カ月前に派遣会社と派遣社員の間で話し合いが行われ、契約更新するかどうかを決定します。
決定後は派遣会社から勤め先へ確認の連絡が入り、勤め先が合意すれば引き続き働けるという流れです(ただし延長は最長3年まで)。
なお、契約の更新がされなければ、次の派遣先で働くこととなります。
④ 時給
パートと派遣の違いで注目したいのは、時給です。
派遣はパートよりも時給が高い傾向にあります。
派遣の求人広告費や人件費などは派遣会社が負担するので、派遣先のコストが低くその分派遣スタッフの給与に回せるからです。
企業の調査によると、三大都市(関東・東海・関西)における平均時給(※1)は、1,607円というデータがあります。
一方で同年のパート・アルバイトの平均時給は1,075円です。
ただし、パートの場合は交通費が会社から出ます。
派遣の場合は交通費は自己負担のケースが多いため、遠方で働くとすればパートのほうが結果的に稼げる場合があります。
(※1)参考:
株式会社リクルート「2020年4月度 派遣スタッフ募集時平均時給調査」
株式会社リクルート「2020年4月度 アルバイト・パート募集時平均時給調査」
⑤ 福利厚生
パートの場合、福利厚生は会社によって異なりますが、派遣は派遣会社の福利厚生制度を利用することができます。
大手派遣会社に登録すれば、正社員と同じような整った福利厚生を受けられるのがメリットです。
福利厚生とは主に次のようなものですね。
- 健康保険
- 厚生年金保険
- 雇用保険
- 労災保険
- 健康診断
- 有給休暇
- 育休サポート
派遣会社によっては、ベビーシッター割引や歯科検診などユニークなものもあります。
また、派遣会社の福利厚生はどこへ派遣されても働くことができるように無料のスキルアップセミナーなども実施されています。
給料や福利厚生もパートと派遣では雇用先によるため異なります。
場合によっては、育休制度が整っていないところもあります。
なお、パートは勤務先での所定労働時間の長さで社会保険(健康保険と厚生年金保険)に加入できます。
パートと派遣それぞれのメリット・デメリットは?
この章では、パートと派遣それぞれのメリットとデメリットを解説します。
パートと派遣のメリット・デメリットについてはこちらの表をごらんください。
アナタにとってどっちが上と言える内容かチェックしてみてくださいね!
雇用形態 | メリット | デメリット |
パート | ・同じ職場で長く働ける ・勤務時間の融通がきく ・スキルや経歴を問わない求人が多い |
・時給が安定しない ・高いスキルアップが望めない ・募集されている職種に偏りがある |
派遣 | ・給与などの条件が良い ・予定が立てやすい ・スキルアップが見込める |
・契約が更新されないリスクがある ・空白の期間ができる可能性がある ・疎外感がある |
続いて、ひとつずつ詳しく見ていきましょう!
パートのメリット
パートとして働くメリットは、次の3つです。
- 同じ職場で長く働ける
- 勤務時間の融通がきく
- スキルや求人を問わない求人が多い
① 同じ職場で長く働ける
一度仕事内容や人間関係に慣れてくれば、同じ職場で長く働き続けられるのはパートのメリットのひとつです。
また、一緒に働いているパートさんとの関係が良好であれば、働きやすい職場になるでしょう。
② 勤務時間の融通がきく
パートで働くと、フルタイムではないので、家庭の予定に合わせて働くことができます。
週に1日、2日ほど働きたいという人でも柔軟にシフトを合わせることができます。
特に、家事や子育てに追われている人は、家庭の事情をくみ取ってもらいやすいパートがおすすめでしょう。
このようなパートさんと上司の会話は日常茶飯事なので、仕事のことを気にせず休めます。
③ スキルや経歴を問わない求人が多い
パートで働く場合、未経験歓迎の求人も多く出ています。
経験やスキルよりも、やる気や人柄、どれだけシフトに協力してもらえそうかなどで判断されることが多い雇用形態だからです。
そのため、子育てが落ち着いてきて時間ができたので仕事復帰したいという人でも手軽に仕事に就けます。
パートのデメリット
逆にパートとして働くデメリットは次のとおりです。
- 時給が安定しない
- 高いスキルアップが望めない
- 募集されている職種に偏りがある
① 時給が安定しない
シフトの融通がきく分、休みが多かったりシフトを入れてもらえなかったりすると月の収入が少なくなることもあります。
また、昇給のチャンスも少ないですね。
実際、私が勤めていた店舗でも20名以上パートさんがいましたが、5年以上勤務しているベテランのパートさんひとりがなんとか時給10円アップしたくらいです。
② 高いスキルアップが望めない
パートは、高いスキルアップはできないのがデメリットです。
なぜなら、責任のある仕事を任される機会が少ないからですね。
派遣会社であれば適宜セミナーなどを開催してくれますが、パートとしてスキルアップを目指すなら自分で勉強が必要です。
そのため、正社員へ転職する際に不利なことがあります。
③ 募集されている職種に偏りがある
パートは募集されている職種に偏りがあります。
なぜなら、パートの求人で取り扱っているものの多くが販売職やサービス業ばかりが掲載されているためです。
そのため、土日祝の出勤が余儀なくされる仕事が集中しています。
また、土日勤務は特別手当がつく会社もあるので、平日しか働けない!という主婦の人などはやはり稼ぎにくいと言わざるを得ません。
派遣のメリット
派遣で働く場合のメリットは下記の3点です。
- 給与などの条件が良い
- 予定が立てやすい
- スキルアップが見込める
派遣の最も大きなメリットは、給与面でしょう。
① 給与などの条件が良い
先述のとおり、パートよりも時給は高い傾向にあります。
また、派遣は販売職やサービス業以外にも事務職の募集も多く、条件の良い仕事が揃っているのが魅力です。
② 予定が立てやすい
派遣は、先の予定が立てやすいメリットがあります。
なぜなら、契約期間があらかじめ決まっているからですね。
例えば女性であれば、旦那さんが転勤族の場合も契約期間が決まっているため無理なく働くことができます。
また、契約期間が決められているため更新をしない選択をすれば気兼ねなく辞めることができます。
③ スキルアップが見込める
派遣のもうひとつのメリットは、スキルアップが目指せる点です。
福利厚生が整っているため、人材派遣会社によってはスキルアップの支援を行っているところもありますよ。
例えば次のようなカリキュラムですね。
- OA講座
- 英語講座
- ビジネスマナー講座
- 資格取得支援
どのような派遣先でも働ける人材を育成するため、このように派遣会社によって様々なスキルアップを目指せるカリキュラムが充実しています。
派遣のデメリット
派遣で働く場合のデメリットは、以下の3点です。
- 契約期間が更新されないリスクがある
- 空白の期間ができる可能性がある
- 疎外感がある
① 契約が更新されないリスクがある
気に入った勤務先であっても、契約が更新されないリスクがあるため長く働くには派遣は不向きです。
派遣の契約期間の多くは3ヶ月ごとです。
そのため、派遣先で働きやすさを感じていても、派遣先の都合で雇用が打ち切られるリスクもあります。
ずっと長く同じ職場で働きたいと思う人には厳しい働き方ですね。
② 空白の期間ができる可能性がある
契約期間満了後、タイミングが悪いと次の派遣先が見つからないことがあります。
タイミングによって派遣会社の調整が上手くいかないことがあるからですね。
そのため、常に仕事を確保したい人は派遣よりもパートのほうが向いています。
次の派遣先が上手く見つかれば良いですが、場合によっては空白期間をアルバイトでつなぐことが必要です。
③ 疎外感がある
派遣で働いていると疎外感が生まれることが多いです。
なぜなら、会社で働く社員やパートさんからしてみれば、派遣スタッフはどうしても「外の組織の人」というイメージが強いからです。
勤務先では上司も付き合いの長いパートさんを優先するので、仕事の悩みや辛いことがあっても職場の中でついつい抱えてこんでしまいます。
そのため、派遣で働くなら悩みは派遣元に相談するようにしましょう。
実は「パート派遣」という雇用形態もある
パートと派遣にはメリットの反面デメリットがありますが、近年時短で働けるパート派遣という雇用形態も注目されています。
パート派遣は、「派遣deパート」で紹介されています。
派遣で働くと自分の予定に合わせて休みを取りづらいのがネックですが、パート派遣では派遣会社が家庭の事情等も汲み取ってくれるため、長期的な休みや条件に沿った仕事を紹介してくれるのが魅力です。
「パートの手軽さを兼ねそろえた派遣会社ということですね!」
また、パートでは見つけづらい下記のような職種などもあります。
- Web系
- IT系
- 技術系
- 医療・介護系
- オフィスワーク系
1分でカンタン登録できるので、これから仕事を探そうと思っている人は登録してみるのもアリですね。
派遣社員と契約社員は違う?
よく似た言葉に派遣社員と契約社員がありますが、雇用契約を結ぶ先が違うため別物です。
どちらかと言えばパートに近い働き方です。
契約社員は、パートと同じように働く会社と直接契約をするからです。
また、派遣社員は3カ月から半年ほどの短い契約が多いですが、契約社員の場合は半年から1年のものが多く、任される仕事の量も契約社員のほうが多くスキルアップができます。
結果的に勤務先への帰属意識は契約社員のほうが高く、パートさんとも打ち解けやすいのがメリットですね。
しかし、派遣と違い契約社員の場合は会社との契約が終了してしまうと、次の仕事も自分で探さなければならないという大変さがあります。
「専門性を高めて、ゆくゆくは正社員へキャリアアップしたい」という人におすすめです。
まとめ【パートと派遣はメリット・デメリットが異なる。アナタにとって働きやすいほうを選ぼう!】
パートと派遣は今回ご紹介のとおりメリット・デメリットが異なるため、どっちが上かという話に正解はありません。
もしあえて答えを出すなら「長く同じ職場で働きたいならパートが上」「給与面で考えるときは派遣が上」と言えます。
アナタの環境や生活スタイルに合わせてパートと派遣の働き方は選ぶようにしましょう!
- パートと派遣はどっちが上かは、人による!自分にあった働き方を選ぶことが大事である。
- 同じ職場で長く勤めたいなら、パートがおすすめ!
- 給与や福利厚生の良さで選ぶなら、派遣がおすすめ!
もし、これからパートや派遣で働くことを考えているのなら、下記の求人サイトが人気です。
良かったら参考にしてみてください。
【パートを探すときに便利】
イーアイデム・・・求人数が豊富で簡単操作で検索もしやすい求人サイト。
ママの求人キャリア・・・ママのための求人サイト。販売以外にも営業や人事、経理などが充実している。
【派遣を探すときに便利】
ビッグアビリティ・・・派遣の会社。子育てなどの理解があり、営業担当者のバックアップで仕事の悩みも気軽に相談できる。
テンプスタッフ・・・大手人材派遣会社。誰もが知る多くの優良企業を取り扱っているのが魅力。
大事なのは派遣とパートのメリットとデメリットを知った上で、アナタにとって働きやすいものを選ぶことです。